美肌の基本となる「肌のターンオーバー」。
あなたも、このターンオーバーという言葉を何度か耳にしたことがあるかと思います。
実は、このターンオーバーには理想的な周期(速さ)があり、早くても遅くても問題があることをご存知でしょうか?
今日は、知ってるようで知らない「ターンオーバー」について、分かりやすくお伝えします。
ターンオーバーとは
ターンオーバーとは、簡潔に言えば「新しくできた細胞が、古くなってはがれ落ちるまでの一連のサイクル」のことを指します。
肌は、大きく分けると「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つに分類されますが、新しい細胞はこのうちの最外層である「表皮」の「基底層(きていそう)」という部分で作られます。
この基底層で作られた細胞が、徐々に押し上げられて、表皮の角質層の表面からはがれ落ちるまでの時間を「表皮のターンオーバー(または新陳代謝)」と言い、周期は一般的に約4週間(28日間)と言われています。
また、角質層の角質細胞になってからはがれ落ちるまでの時間を「角質層ターンオーバー」と言い、通常は約2週間(14日間)だと言われています。
早くても遅くてもダメ!適度な速さのターンオーバーが美肌の決め手
ターンオーバーは固定したものではなく、表皮の生理状態によって変化します。
老化とともに遅れがちになり、加齢に伴い、理想の約28日から1.5~2倍長くなることが報告されています。
参考:1.5倍(48日)~2倍(56日)
ちなみに、ターンオーバーが遅くなると、古い角質層がなかなか剥がれ落ちずに角質肥厚が起こり、肌は透明感を失ってくすんでしまいます。
また、これとは逆に、日焼けなどの炎症状態ではターンオーバーは短縮されます。
「ターンオーバーが早まる」と聞けば、良いイメージがあるかもしれませんが…ところがどっこい!早すぎるターンオーバーも肌トラブルの元に。
なぜなら、ターンオーバーが速くなると、十分に角化(表皮の基底層で新しい細胞が作られてから角質層が作られるまでの過程)が行われず、肌の潤いを保つための「MNF(天然保湿因子)」や「細胞間脂質」といった美肌成分の量が少なくなってバリア機能が低下。肌の乾燥や肌あれを招いてしまうからです。
つまり、表皮のターンオーバーは早すぎても遅すぎても問題があり、適度な速さで繰り返されることが美しい肌の決め手となるのです。
【マメ知識】若い人ほど角質層の状態はよくない!?
角質層は、現代の若い人ほど状態が良くないと言われています。
なぜなら、化粧品の乱用や不必要な角質ピーリングなどで、肌のターンオーバーを加速化してしまう傾向にあるからです。
表皮は基底層で細胞分裂が行われ、その形を変えながら角質層へと押し上げられていくのですが、ターンオーバーが早まるとそれぞれの層で十分な変化が得られず、核を残したままの面積の小さい角質細胞がたくさんできてしまいます。
これをパラケラトージス(不全角化または錯角化)と言います。
つまり、赤ちゃんのような未熟な細胞が肌の表面に出てきてしまうワケですが・・・当然ながらこのような細胞は肌を守る力が弱く、外界からの刺激を受けやすくなってしまいます。
これも角化の過程をスピードアップして角質細胞を作ろうとする「肌の恒常性(ホメオスタシス)」と言えます。
このように、若い人の肌はとても不安定な傾向が多く、正しい情報と適切なお手入れが必要なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ターンオーバーの周期を適正に保つことがいかに大切かということをお話させていただきました。
- 加齢とともに老化が進んでいる
- 角質が厚くなって肌がくすんでる
- 角質が厚く、肌にざらつきがある
といった人は、ターンオーバーを促すケアを、
- 日焼けをしている
- 日焼け止めは、ウォータープルーフなどの強いものを使ってる
- 水で洗い流せるオイルクレンジングを使っている
- 定期的に角質ピーリングを行っている
- 肌が乾燥したり刺激を受けやすくなっている
などの人は、正しいケアで早まりがちなターンオーバーを適正に戻すケアを
行うことが大切です。
美肌の決め手は、ズバリ『理想的な周期でのターンオーバー』。
情報を鵜呑みにせず、自分の肌をよく知った上で自分の肌に合ったお手入れを行ってみてくださいね!
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